はじめに:あなたの“一音”は信頼されているだろうか?
音楽で生きていくために、必要なものは何か?
それは、“うまく弾ける”ことより、“信頼される音”を出せること。
「俺は派手なことなんてしなかった。ただ“良い音”で“いいタイム”をキープし続けただけだ。それで、一生仕事に困らなかった。」
レイ・ブラウンは、約60年にわたって第一線で仕事が絶えなかったベーシストです。
本記事では、「なぜ彼がそんなに長く信頼され続けたのか?」を、音楽家としての視点で解き明かします。
信頼される演奏とは何か?
「速く弾けるより、いい音を出せ。派手なソロより、タイムを守れ。それがあれば、ずっと仕事がある。」
この言葉に、レイ・ブラウンの哲学が凝縮されています。
派手なソロではなく“居てくれると安心”な人に
- 信頼される演奏とは、“バンド全体を整える”演奏
- “あの人がいると、音楽が安定する”と言われること
- 特別なことはしていないのに“効いている”音を出せるかどうか
レイ・ブラウンは、それができる人でした。
「継続できる演奏家」に必要なこと
レイは60年以上にわたり、あらゆるジャンル、編成、国をまたいで演奏し続けました。
では、彼は“何をしてきた”のか?
彼がやってきた3つのこと
- 常に安定した音とリズムを提供し続けた
- 誰とでも演奏できる“耳”と“合わせる力”を持っていた
- 「俺が目立つ」のではなく「音楽がよくなること」を優先した
これらは、どれも“目立つ力”ではなく“支える力”です。
さらに深く学ぶための教材
レイ・ブラウンの「支える音」と「長く続ける力」を理解するために、以下の音源・教材が役立ちます。
- 🎧『Ray Brown – Some of My Best Friends Are…The Piano Players』(ダド・モロニやアーマッド・ジャマルなどが参加しており、レイ・ブラウンの趣味の良さが窺えるアルバムです!)
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まとめ:「音楽人生」を支えるのは、“目立たないけど信頼される音”
誰もが目立とうとする時代だからこそ、レイ・ブラウンのような“地に足の着いた音”を出せる人は重宝されます。
レイ・ブラウンに少しでも近づけるよう、日々練習に励みたいですね!
最後に、彼の言葉をもう一度胸に刻みましょう!
「歌手もサックスも、派手なベースより“あの音”を求めてる。あれがあれば、ずっと雇ってもらえる。」
シリーズまとめとおすすめアイテム(再掲)
🎧 レイ・ブラウン関連CDまとめ
- 『Ray Brown Trio – Don’t Get Sassy』
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Amazonで購入 - 『Don’t Forget the Blues / Ray Brown Trio』
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📘 教則本まとめ
- 『Ray Brown’s Bass Method』(基礎フォームやスケール、シンプルなウォーキングラインを通じて“良い音”の出し方を学べる実践的教本。信頼されるベースを目指す初心者に最適。)
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🎸 ベース関連機材
- YAMAHA サイレントベース SLB300(夜間練習・ライブ向き)
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🎛️ リズム練習アイテム
【全3回シリーズ 完】
レイ・ブラウンが語る【音色とグルーヴの極意】全3回(リンク)
【Creative Note】
本記事はレイ・ブラウンのインタビュー、教育活動、録音資料等をもとに再構成されたものです。著作権上問題のない範囲で引用・要約を行い、教育・実践目的に適した形で編集しています。
文・構成:浦島正裕(ジャズピアニスト/音楽理論講師)
ピアノと言葉を通して、日々、音楽の仕組みと心の動きの接点を探し続けています。
音楽の音にある「理由」を、常に多角的に考えています。
☆『THE PALM OF A BEAR』/浦島正裕
☆参考にした動画☆